高級賃貸物件って、なんて甘美な響きなんでしょう。そこにはコンシェルジュサービスだったり、プールやフィットネスルームといった設備がひしめいている。そう、身近な至福が散りばめられているのです。ただし、そんな物件がある地域はちょっと限られてしまいますが、それはさておき。
想像してみてください。例えば、用事で公共機関を使うとき、電車の中でメイクをしている女性を目撃したことはありませんか?そんな光景に「うーん、見たくないな…」と思ったことはありませんか?ありますよね?
フランスの社会学者エミール・デュケルムが教えてくれるように、我々の世界観は「聖」と「俗」に分けられています。ここで言う「聖」というのは、見せてもOKなもの。逆に「俗」というのは、ちょっと見せてはいけないもの。似たような概念は日本の「ハレとケ」にも見られますね。あくまで一部の学者の見解ですが。
男性が女性のメイク姿にうんざりするのは、その「聖」と「俗」、「ハレとケ」の領域に介在しているからなのかもしれません。恐らく…。
しかし、男性だけがそう感じるわけではありません。女性だって同じです。
男性がトレーニングをしている姿、それに心を奪われる女性は少なくありません。しかし、その多くは「寡黙なトレーニングをする男性」が好きなのです。さらに、見た目以上に鍛えられた体に魅了される一方で、脱いだらガッカリ…という体形にはドン引きです。
そんなとき、フィットネスルーム付きのマンションなら、公に見られるフィットネスクラブよりも自由に体を鍛え上げることができます。それこそが、何も知らない女性を引き付ける方法かもしれません。
さらに、「俗」の世界には「家族」も含まれています。外で見せてはならない姿も、家族にならば見せられます。愛する妻や子供には、自分が頑張っている姿を見せつけるのです。子供たちは、父の背中を見て育っていくのですから。
フィットネスルーム付きのマンションは、男が男らしく、夫らしく、父らしく生きるための場所なのです。