「ゲストルーム」:あると便利な共用施設

——「あの部屋、ゲストルームじゃなかったっけ?」

高級マンションに住むビジネスマン・hayashiがふと隣の部屋から声がするのを耳にした。確かにこのマンションにはゲストルームが備わっているはずだ。

ゲストルームとは、来訪者向けの宿泊スペースのこと。最近のタワー型高級マンションなどではほぼ必須設備として整備されている。

特徴としては、まず高級ホテル並みのインテリア・寝具などを完備。クオリティーに妥協はない。エアコン、テレビ、冷蔵庫など宿泊に必要な家具家電も充実。たいていはバスルームも完備している。

宿泊料金は1泊数千円前後と大幅に安価。中には朝食付きマンションも。都市圏のホテルと比べても断然コスパが良い。

このゲストルームを活用すれば、様々なシーンで大いに力を発揮する。出張での宿泊はもちろん、実家が遠方の恋人を招いたり、親戚が遊びに来た時も大活躍だ。

プライベートな空間が保証されるので、気兼ねなく滞在いただける。成熟した大人の選択として、このゲストルームは非常に魅力的なのだ。

——隣の部屋から聞こえてきた会話。「うわぁ、めちゃくちゃ快適!」。満足げな声が響く。

hayashiはほほ笑み、我が家の玄関を開けた。

ゲストルームの利用には事前予約が必要になることが多い。需要に応じてプール制にする物件もあるだろう。

予約なしに訪れた親戚から「ちょっと宿泊させてほしい」と突然お願いされた場合、対応できるかどうか。その柔軟性こそがホストとしての資質だ。

落ち着いて状況を判断し、ゲストルームの空き状況を即座に確認。もし満室であれば、近隣のホテルを紹介する。自分の部屋を譲るのは論外。適切な距離感は大切である。

一方でゲストルームに空きがあれば、さっそく予約手続きを済ませ、親戚を招待する。自己犠牲的となることなく、機転を利かせて予定外の事態に対処する能力が求められている。

都会に住み、頻繁に交流する人も多ければ、このゲストルームを有効活用する場面は決して少なくない。ひと工夫ひと機転が人脈を大きく左右することを肝に銘じたい。

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2024年1月7日

執筆者: 川浦剛志