音楽と共に生きる:楽器可の賃貸物件が次のヒット曲の誕生地に?

ヒトそれぞれの世界には、自分だけの趣味があり、それがどのように存在するかは個々によってさまざまです。趣味は我々の日常生活を楽しく彩るだけでなく、時には人生そのものを照らす灯となります。そして、その趣味が働く我々の人生に深く関与していることを、名著『大人養成講座』の著者であり気鋭のコラムニスト石原壮一郎が示してくれていました。

彼は自身のウェブサイト「大人のお悩み教室」にて、「仕事を楽しむために趣味を利用し、趣味を楽しむために頑張るというサジ加減が重要。目先の誘惑に負けてどちらに逃げ込んでも、どちらの魅力も味わえない」と語っていました。

それでは、現在の男性たちの間で支持を得ている趣味は何でしょうか。ランキングサイトを見渡すと、「スポーツ」「読書」「音楽鑑賞」「映画鑑賞」などが上位を独占しています。実は、その陰でじわじわと人気を博しているのが「写真撮影」や「楽器演奏」です。

デジタルカメラの普及によって、誰でも気軽に一眼レフカメラを手にする時代になりました。「楽器演奏」も人々の心にとどく趣味ではありますが、なぜかランキング上位には輝けない。その理由は、特に首都圏においては楽器を手軽に奏でることができる場所がほとんど存在しないからなのです。

デジタル時代になり、写真を撮るには暗室など不要になりました。しかし、楽器はその特性上、防音設備の整った部屋が必須です。しかも大音量では音楽を楽しむことができない首都圏の住宅事情が、楽器を楽しむという趣味に高い壁を築いています。

その壁を乗り越えるための答えが「楽器可」の高級賃貸物件。その中には防音設備が備えられている部屋があったり、全体が防音設備で包まれていたりと、物件によって異なります。楽器演奏を趣味・仕事とするなら、このような「楽器可」物件に住むしかありません。

そして「楽器可」物件の中には「SOHO可」物件も多いというデータも。それはつまり、自宅で曲を作り、ヒットを飛ばし、プロデューサーとして名を馳せる道が開けていることを示しています。

アイドルブームが続くこの時代、プロデューサーの存在がより重要になってきています。あなたが次の大ヒットを生むプロデューサーになるのか、それともアイドルとの出会いがあるのか。この「楽器可」賃貸物件がその始まりの一歩となるでしょう。

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2023年8月29日

執筆者: 川浦剛志