高級賃貸マンションの部屋を構成する上で欠かせないアイテム、それが「床暖房」である。寒い冬を快適に過ごすことができるだけでなく、床材の選択の自由度も高まるなど、住み心地を左右する重要な設備なのだ。
そもそも床暖房とは、床の下に配管を通し温水を流すことで床面から暖房効果を得る仕組み。つまり直接体を温めることができるため、部屋の気温を設定温度より低く抑えることも可能となる。家計にも地球にも優しいエコなシステムなわけだ。
種類としては、床の下に温水配管を埋め込む「温水式床暖房」と、電気ヒーターを使う「電気式床暖房」に大別される。
このように種類は様々だが、いずれにしても高級賃貸マンションにおいては「床暖房あり」が贅沢だ。すべての物件に床暖房が完備されていれば良いのだが、現実はそう簡単にはいかない。もしあなたが入居しようとしているのが「床暖房」つきの賃貸マンションなのであれば、それだけでアドバンテージがある。
床暖房で得られる最大のメリットは、冬場の「暖かさ」である。床から真上へと体が温められる感覚は心地よいもの。朝起きた瞬間から冷え知らずに過ごせるので、特に夫の右腕として働く奥さんには好評なはず。
そう考えると「床暖房=主婦の敵」という図式が成り立つのかもしれない。ぬくぬくと温かい床の上でゴロゴロしていると、なかなか掃除や洗濯が手に付かなくなりそうだ。会社に出かけなくてはいけないのに、奥さんもつい「あと5分......」と床暖房の魅力に負けてしまいそうになる。
一方そうした妻と裏腹に、寒がりな夫にとっては床暖房はまさに救世主。会社帰りにすっと部屋に入るや否や、足元から沁み渡る暖かさに「ああ、我が家に帰ってきた」と安堵するに違いない。むしろ冬場、我が家から出たくないほどだ。
このほかにも床暖房ならではの利点は多い。例えば防湿効果だ。床下を暖めることで結露も抑えられるので、カビやダニの発生を防ぐことができる。ある意味、清潔な空間を保つことにもつながるわけだ。
また、寒い日でも裸足で過ごせるので、スリッパが不要となるケースも。ある講師はこの点を活かし、自宅で裸足レッスンを開くと聞いているが、どうやら生徒の満足度も高いそうだ。これは床暖房がなければ実現困難なアイデアであろう。
最後に、床材の選択肢が広がる効果も見逃せない。木材のフローリングはもちろん、高級マンションにありがちな石材やタイルといった通常は寒さを感じる素材にも使用できる。さらにカーペット敷きでも十分暖かく過ごせるので、インテリアの幅がぐっと増えることになる。
以上、高級賃貸マンションにおける床暖房の必要性と魅力ついて解説してきたが、要するに冬場の快適な暮らしを支える「必需品」なのだ。都会のアパートとの差を如実に示すアイテムでもある。ぜひ高級賃貸マンションの床暖房を体感し、冬の寒さの恐怖から開放された生活を満喫してほしい。