賃貸住宅Q&A

Q.部屋探しで「すぐ埋まる」と言われたけど本当?不動産屋の営業トークなのか教えて

川浦剛志

1980年代生まれ|東京都心の元不動産屋  不動産業界に約7年ほど在籍していました。賃貸仲介がメイン。賃貸住宅探しのコツを元プロ目線で紹介していきます。物件選びと不動産会社選びがポイント。

相談者

不動産屋さんに「この物件はすぐ埋まりますよ」と言われたけど、契約を急かされているようで信用できません...

引っ越しを考えて、いざ物件探しを始めて不動産屋に気になる物件を問い合わせ。

部屋探しを進めていく最中、不動産業者に「この物件はすぐに申し込みが入る(埋まる)ので、早く決めたほうがいいですよ」と言われたとのこと。

これが売り込みなのか真実なのか、多くの人は判断できないかもしれませんね。

正直なところ本気でそのように言っているケースもありますし、営業の場合もあります

川浦

今回の相談って物件探しあるあるの一つかなーと思います。

この記事では、営業トークと思われがちな不動産屋の営業の裏側に迫ります。

すぐに埋まる部屋とは

契約条件

すぐに申し込みが入って契約まで進む部屋というのは、もともとの物件(お部屋)のクオリティや交通アクセスなどが良いことは大きなプラスですが、そもそも募集時に公表されている「契約条件が良い」ことが大きいといえます。

例えば、近隣の同クオリティの部屋と比べて

  • 相場賃料より安い
  • 敷金/礼金が少ない
  • 契約後1ヶ月分の家賃がタダになる「フリーレント」が付いている

などです。

候補の物件がいくつかあって天秤に載せた時、同じクオリティと感じるなら条件面が良いほうが絶対に早く入居者が決まります

自分以外にも入居候補者いますから、このような条件面での「すぐ埋まりますよ」は真実です。

親切心から決断を促しているだけですので、悪く受け取らないでくださいね!

募集終了までの期間

これは検討期間をどれだけ引き伸ばせるか?ということに繋がります。

僕のこれまでの感覚からすると、すぐ埋まる部屋というのは、早いものでは募集開始から1週間以内に申し込みが入ります。契約終了までは2週間で完了することもあり。

「これは良さそう」と思って、不動産屋に問い合わせて、内見の日程を調整して、数日後に内見、不動産屋の担当から「早くしないと埋まります」と言われて「検討します」となって、また日々の仕事に戻る――これだけで1週間は余裕で過ぎてしまいます。

他の物件も検討して、少し経って、いざ「この間の物件に申し込みたいんですが」と不動産屋に問い合わせても、時すでに遅し。

もうすでに申し込みが入ってしまっている、ということは本当によくある話です。

なので、すぐ埋まる部屋は検討期間は本当に短く、その場で決断したほうが良いこともある、ということはぜひ知っておいてほしいなと思います。

部屋探しの時期は一つの目安

ここまで読んでいただくと、「それじゃ良いと思った部屋にはすぐに申し込まないといけないのか?」と感じてしまいますよね。

ひとつ、部屋探しの時期によっては条件が良くてもそれほど決断を急がなくても良い、という見方もできますのでご紹介しましょう。

部屋探しのピークは1月〜3月

まず、不動産業界ではこの時期が繁忙期と言われています。

お店によってはこの数ヶ月で1年の稼ぎのほとんどをまかなうところも。

1月〜3月というのは、年が明けて新卒・新社会人、など毎年一定数の人々が4月から始まる新生活に向けて準備を始める時期です。

この時期にお部屋探しをするのであれば、良いお部屋は本当にすぐに埋まってしまいます。

東京都など主要都市では特に顕著ですので、検討期間は長くできないと心構えをしておきましょう。

比較的ゆっくり探せるのは5月〜8月

この時期は、繁忙期が落ち着いて、引っ越しが一段落したシーズンであるためです。

新生活、新年度が始まったあと、人の動きは落ち着きます。ライバルが減る感じですね。その分、検討期間も余裕があるでしょう。

繁忙期に出ていたような物件と同じ物件が見つかるかどうかの保証はありません。賃貸不動産では契約期間がたいていは2年契約なので、繁忙期中に埋まってしまった部屋がすぐに空室になるとは考えにくいですよね。

不動産屋によっては、この時期の部屋探しは「残り物」と考えていることもありますし、個人的には自分の家探しでもこの時期に良い物件に2回出会えていますので、5〜8月にも良い物件はあると思っています。

この時期に「すぐ埋まる」と言われたら鵜呑みにするのではなく、検討しているお部屋の条件が圧倒的にお得・有利なのかを踏まえて営業トークなのかを見極めると良いでしょう。

良い物件を他の希望者に取られてしまって後悔することも

ここまで不動産会社の「すぐに埋まってしまいますよ」に対して、「部屋の条件・住居探しの時期」の観点から見てきました。

不動産会社も時間を割いてもちろん商売でやっていますので、まったく営業がないとは言い切れません。

最終的には、お部屋探しをする上での大事な軸として、「あなた自身がその時に気に入った物件に住めななっても後悔しないか?」を基準にするとよいのではないでしょうか。

意外と多いんですよ、気になってた部屋が取られて、そのときの条件が忘れられずにずっと引っ越しできない方。

しかも、不動産の価格って2022年時点で以前にも比べて高くなっていますから、賃料もそれにつられて上昇しています。

それを前よりも良い条件で、、、となるといつまで経っても新しい部屋が見つからない、ということになるわけですね。

マンション賃料インデックス公表資料 [2022年9月21日公表]
画像引用:マンション賃料インデックス公表資料 [2022年9月21日公表] - https://www.smtri.jp/market/mansion/

最後に

お部屋探しをする方は今回ご説明したこれらの事実を知っておいてほしいなと思います。

その上で、不動産屋さんの言葉を鵜呑みにするのではなく、ご自身の知識や判断力をもって、素敵な住居探しをしていきましょう。

  • この記事を書いた人

川浦剛志

1980年代生まれ|東京都心の元不動産屋  不動産業界に約7年ほど在籍していました。賃貸仲介がメイン。賃貸住宅探しのコツを元プロ目線で紹介していきます。物件選びと不動産会社選びがポイント。

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